
日々のお仕事お疲れ様です。
この記事をご覧になっているということは、「看護師をやめたい」
もしくは「精神的にしんどくなっている」という状態ではないでしょうか?
看護師になったものの、思った以上に仕事はしんどいし、人間関係にも悩まされて散々ですよね。
どうぞこの記事で、そのつらい気持ちを整理して、今後どうしていくか決定する参考資料になればと思います。
この記事で分かること
看護師の仕事がつらいと感じる理由
職場をやめるべき人・そうでない人
職場の具体的な辞め方
について説明していきます。
この記事を読んでいただくことで今後のことが具体的に見据えたり、現在悩んでいることについても、負担が少しでも楽になってもらえたら幸いです。
前置きが長くなりましたが、それでは早速、看護師の仕事がつらいと感じる理由について説明していきます。
看護師がつらいと感じる6つの理由
重い責任
看護師は「人間の命を預かる」という、とても重く責任のある仕事です。その責任の重さゆえに働くことに対してつらく感じる看護師が多いです。また、役職やキャリアによって責任の重さも変わってきます。そういったプレッシャーも看護師が離職を希望する原因の一つとなっています。
人間関係
人間同士が関わる事で起こり得るのは何と言っても人間関係です。職場において様々な人間関係の問題が発生しています。実際に、離職した原因として「人間関係」はどの時代においても常にランキングの上位に位置しているほど、根深い問題となっています。
人手不足により長時間労働を強いられる
日本における看護師の数は年々増えてはいるものの、まだまだ看護師数が需要に追いついていない状況に有ります。とにかく体力的にも精神的にもキツイということで、転職、離職を希望する看護師が増えてきています。
給料の低さや残業代の未払い
看護師の仕事は人の命を預かる仕事です。
その仕事に対する責任感で仕事をしつつも、残業となってしまった時間の残業代を請求しにくいという人は意外と多いのが実態と言えるでしょう。看護師の給料は一般的なものと比較すると高いのは確かですが、対価に対する給料はほとんどの方が低く感じているのではないでしょうか?
いじめやパワハラ
やはりいじめやパワハラで離職する方も多いようです。
先輩看護師やお医者さんからのパワハラやいじめはもちろん、同僚からのいじめを受けることもあります。
性別が偏った女性社会の職場では特に上下関係に置けるトラブルが起こりがちです。中には、自分のミスを後輩や新人に押し付ける明らかな責任転嫁もあるようです。
セクハラがあることも
男性患者による女性看護師へのセクハラも問題です。いたずら程度の気持ちが相手に対して苦痛を与えている可能性もあります。冗談だったとか、相手も嫌がっていない様子だったとか自分本位の理由でどんどんエスカレートしていく事も実際あるようです。
また、患者さん意外でもお医者さんからうけるセクハラも問題となっています。その関係性からなかなか他の人に言えずに抱え込んでしまう人もいるでしょう。
院内での立場による力関係のため泣き寝入りという状況もあります。基本的には上司に相談することで力になってくれると思いますが、最近では訴えを聞き入れてくれるような外部の機関もあるようです。
離職を考える経験年数別での特徴について
離職を考える看護師の経験年数によってもその離職理由は異なってきます。
新人看護師が辞める理由
新人看護師が辞める理由の特徴としては、
「人間関係での悩み」
「教育体制への不満」
「激務な仕事などによる精神的ストレス」
から辞める場合が非常に多いです。
特に新人看護師で目立つ退職理由が、配属された部署で特定の看護師によるひどい扱いを受けたことによって、精神的ダメージを受けてしまうことも多々あり、中には体調を壊してしまって休職をして辞めてしまうという人もいるほどです。
また、配属された部署が希望していた部署とは異なっていた為に、早い段階で見切りを付けてしまうというパターンもあります。
看護師2年目が辞める理由
看護師2年目が辞める理由の特徴としては、新人看護師の頃から引き続き辞めたいと考えていた人が、ちょうど目標としていた1年が過ぎたので、そろそろといって転職をする人も多いです。
また、プリセプターから目が離れたことに対する不安や、「一人では何もできない」と実感することによる自身の喪失から離職を考えることがあるようです。
また、本当は新人看護師の頃から辞めたいと言い続けてきたけれど、職場から引き止めにあっていたためになかなか辞めることができずに2年目を迎えたという人もこのタイミングで辞める人は多くなります。
看護師3年目が辞める理由
看護師3年目での辞める理由の特徴としては、リーダー業務を任されることによっておこる業務負担が嫌になって辞めるというような人が多いです。
ある程度病棟全体を見れるようになってきているとはいえ、まだまだ分からないことも多い時期でもあります。
ですが、早い人ではプリセプターという立場を任されるようなこともあり、責任感も増えていく一方でこのまま働き続けていくことが想像できないといって辞めることが多くなります。
看護師4年目以上が辞める理由
この時期にあたる看護師が辞める理由の多くは、他の病院も見てみたい、他の仕事もしたいと考えて辞める人が中心になります。
どちらかというと、給料アップのための転職であったり、もう少し体力的に楽になれるような職場を選んだりといったように、自分の望む理想に向けての転職が中心となります。
一方で、病院全体や上司に対しての不満が出てくる時期でもあります。
看護師としての経験が増えてくるにつれて、冷静に全体が見えるような時期でもあるために、上司のやり方に疑問を感じたり、病院全体の体制についておかしいことに気づき退職を希望することが多いです。
すべての年代で共通している退職理由と理想的な退職理由の伝え方
経験別でみる看護師の主な退職理由についてみてきましたが、どの世代でも共通する退職理由と理想的な退職理由の伝え方についてみていきましょう。
人間関係による退職
人の悩みの約8割は対人関係によるものと言われていることから、人間関係が嫌になってしまって辞めるということはあるでしょう。
しかし、人間関係で辞めたいからといって、人についての不平不満を言ってはいけません。
たとえ人間関係の悪さから辞めたとしても、そこは別の言い方で伝える方があなたにとってメリットは大きいです。場合によっては、面接で不平不満を伝えてしまったことで不採用になるというケースもありますから、慎重に言葉を選ぶようにしてくださいね。
人間関係で退職に至ったということは決して言わずに、
「職場環境が過酷で体力的にきつかった」
「もっと他に学びたいことがあるため」
「体制が整っているところでスキルアップしていきたい」
といったように人間関係で辞めた理由とは別の理由で伝えるのが理想的です。
異動によるストレスで退職
看護師が辞める理由の一つに、異動によるストレスも大きく関係します。
看護師をしていれば、同じ部署でずっと働き続けるということはほとんどありません。
どこかのタイミングで異動辞令が出ることはよくありますが、これがきっかけとなって退職するケースは、どの年代の看護師においても共通しています。
たとえ、経験のあるベテラン看護師であった場合でも、異動後にまた一から新しい技術を習得するために勉強をし直さなければいけなかったり、新しい部署での人間関係もまた一から築いていかなければいけません。
転職先に好印象を与えるのであれば、異動のストレスによって退職したとはストレートに言わずに、
「異動をしたものの、やはり今まで自分が経験してきたことを活かして働きたいという思いが強くなったため、ずっと自分の中で学びたいと思っている科がありチャレンジしたいと思ったから」
といったようにポジティブな理由で退職希望を伝えることが理想的です。
結婚や出産による退職
どの世代の看護師であっても、結婚や出産といった女性のライフイベントでの退職はあります。一般の企業などと比べて、看護師の仕事を離れてブランクがあったとしても、また看護師として復帰しやすいことから結婚や出産をきっかけに辞める人は多いです。
履歴書にも退職理由について、結婚により退職と書いてもOKです。
そして、もっと家庭や子育てとの両立が考えられる職場で働きたいと思い転職を決めたという理由なら、より相手にポジティブな印象を与えることになるので上手く使ってみましょう。

すべてにおいて言えるのは、離職となる原因をどのように『ポジティブ』に伝えられるかがカギとなります。
上記内容のように、必要に応じて離職理由を臨機応変に変えることが重要です。
辞めるべきかどうか迷ったら
今まさに「看護師を辞めるかどうか」を悩んでいるあなたにとって、自分は今の感情のまま辞めるべきなのか、それとももう少し我慢して続けてみるのかということが1番の悩みどころでしょう。
そんなあなたに向けて、看護師を辞めるべき人と辞めるべきではない人の特徴をご紹介します。
看護師を辞めるべき人
精神的に問題がある人
既に精神的に問題を抱えているという人はすぐにでも辞めるべきです。しかし、注意してほしいのが、精神的に問題があるかどうか判断するために重要なことは「精神科や心療内科を受診し、診断書を貰っているか」という部分になります。
診断書があることで、職場の上司もすぐに納得してくれます。
何かに困っているときはすぐに専門医に診てもらい診断書を書いてもらうことをおすすめします。
診断書を書いてもらうときは、
- 病名
- 状態
- 休む必要性
- 休む期間
を記入してもらいましょう。特に休む期間が記載されていないと、上司も休ませる必要があるのかという判断に悩んでしまいます。そして悩んだ結果休ませる必要はないと判断されてしまうかもしれません。
主治医になった先生と相談し、医師が休む必要があると判断した場合は休む期間を記載してもらうことを忘れないようにしましょう。
残業ばかりで体調に影響がある人

職場によっては毎日遅くまで残業し、次の日も朝早くから出勤するという場所があります。そんな毎日を過ごしていると精神的な部分よりも先に身体的な部分で辛くなる可能性があります。
いくら休んでも頭痛、眩暈症状が治まらず、より一層強くなっていく…なんてことになるかも。そうならないためにも、自分の体は労わってあげましょう。
数年続けたが自分に合わないと認識している人
看護師を数年続けてみたけど、やっぱり自分には合わないと再認識する人もいます。そのような人には、続ける理由はないと思います。
数年仕事をしても自分に合わないと感じたものを続けていけるはずがありません。
しかし、辞める前に自分にとって今の職場が合っていないのか、看護師自体が合っていないのか判断する必要があります。看護師自体が合っていないのに転職してもまた辞めたくなる可能性があるからです。
続いて辞めるべきではない人の特徴を説明していきます。
以下の項目に当てはまるという人は、辞めるのを少し立ち止まってよく考える必要があります。一時の感情で退職を決意する前にこれに当てはまらないか確認してみてください。
看護師を辞めるべきでない人

就職したばかりの人

就職したばかりの方はどうしても孤独感や初めてのことばかりで緊張感が続き、落ち込んでしまう時期が長くあります。
就職したばかりのときは今の職場が合っていないのか、それとも看護師自体が合っていないのか判断できません。そのため、今の職場が辛いと感じる人は上司に一度相談してみましょう。
すると、辞めるという選択肢よりも最適な方法を提示してくれる可能性があります。就職したばかりの人は辞めるのではなく1度立ち止まって考えてみるのもありです。
責任感が強く重圧に耐えられないという人
看護師という職業はどうしても責任と隣り合わせです。自分の行動一つで他人や家族に影響を与える可能性を持っています。
責任感のプレッシャーに負けそう…という方は一度場所を異動してみる、看護師自体を辞めるのではなく、転職してみるという手も考えてみましょう。
管理職を辞めたい理由の特徴

管理職は、現場スタッフのマネジメントから運営側の業務までを担っているので常に忙しいといえます。
一般的な会社の役職とも似ており、「看護主任=係長」「看護師長=課長」「看護部長=部長」のように当てはめることができます。
看護師のトップである管理職の悩みは、なかなか理解してもらうことが難しい場合が多いです。そのため、悩みを打ち明けることができずに一人で抱え込んでしまい、負の連鎖から抜け出せないことも珍しくありません。
どのような悩みがあるか紹介していきます。
上司と部下の板挟み
上司から仕事に対する圧力があるなかで、新人看護師の教育やスタッフのシフト調整などのタスクをこなしていくのが管理職の仕事です。
自分より年上の部下ができることも珍しくなく、接していくなかでやりづらいと感じることもありますが、そんな状況でも業務目標を達成しなければいけないという責任が重くのしかかります。人との連携が大切な看護の現場では、より一層ストレスに感じてしまいます。
業務内容が多い
看護師としての基本業務をやりながら管理職の仕事がプラスされるので、必然的に忙しくなってしまいます。スタッフに対するクレーム処理も管理職の役割で、看護業務とは直接関係のないことも任されています。
職場での人間関係
看護の現場では、20代〜60代まで幅広い世代が働いています。
そのため、価値観や仕事のスタイルなども年代によって異なり、協調性を保つため一人一人ケアを怠らないよう気を張らないといけません。
基本的に女性の看護師が多い職場ですので、スタッフをマネジメントするだけでも疲れてしまいます。
現場での仕事が減る
管理職になると、看護業務はもちろん行うのですが、メインの仕事ではなくなってしまいます。
そうなると、おのずと患者さんと接する機会が減ってしまうので、看護師という実感が薄れてしまう場合があります。看護師としての実力が認められ管理職になったものの、「こんな仕事をするために看護師になったんじゃない…」と、もどかしさを感じる方も多いです。
管理職を辞めたいと感じた時の対処法
管理職という立場上、周りのスタッフに心配をかけないよう一人で抱え込んでしまいがちです。辛いと感じている時はどうしても周りが見えなくなってしまい、仕事にも影響が出てきてしまうので早急に対処しましょう。
上司に相談する
もし現在の仕事で悩んでいたら、まずは直属の上司に相談してみましょう。
軽い悩みでしたら相談することで楽になるケースも多いので、同期や仲の良いスタッフに相談してみてもいいのです。
辛いと感じるのであれば、同じ悩みを経験している上司に相談した方が親身になって的確なアドバイスをしてくれます。
また、上司に悩みを打ち明けることで業務内容を軽減してくれる場合もありますので、些細なことでも辛いと感じたらすぐに上司へ相談するのがおすすめです。
管理職を降りる
病院から与えられた役職を自ら降りる場合は、周囲にも影響を与え、上司や部下の負担が増えてしまう可能性もあります。今後も看護師として働いていくのであれば、管理職を降りる理由は非常に重要となってきます。
管理職の業務に関する理由だと、改善の余地があると判断されてしまい降りられない場合があるので、精神的な体調不良などの理由が好ましいです。なるべくポジティブな内容で、今後の業務に支障がない理由を伝えましょう。
管理職を辞めるうえで大事な2つのポイント
退職願の申告時期
退職願を出す時期は非常に大事なポイントです。
先にも述べた通り、管理職はスタッフをまとめる重要な役割ですので、そう簡単に代わりが見つかるものではありません。
病院側は管理職を中心に、スタッフ全員を含めた年間の人員構成が既に出来上がっているので、いきなり辞めますと言っても突き返されるだけです。理想は新年度がスタートする4月に申告するのが好ましいですが、どんなに遅くても半年前には退職願を提出するようにしましょう。
退職理由は慎重に
辞める理由も慎重に考えなければいけません。ありのままを伝えることが理想ですが、「仕事内容に対する不満」や「職場の人間関係に疲れた」など、改善の余地がある理由は、たとえ本音でも控えましょう。特に、上司との人間関係や職場の労働環境を理由にしてしまうと、トラブルになる可能性もあり、辞めるまでの期間がさらに辛いものになってしまいます。
円滑に辞職することができる大事なポイントは、辞めざるを得ない旨を伝えることです。
自身の体調不良や、家族に時間を割かなくてはいけなくなったなど、止められる理由が考えづらいものが効果的です。見極めが難しいところではありますが、十分に精査してから伝えましょう。

ここまでは看護師をやめたいと思っている理由に関して書いていきましたが、なかなか行動に移せない看護師は多いと思います。それでは、なぜ簡単にやめられないと感じているのか説明していきます。
看護師を辞めたいのに辞められない理由は?
人出不足で引き止められる
実は辞めたいのと考えているのは自分だけではなく、周囲の人間も同じように考えている可能性があります。何か問題がある病院では募集をかけても人が集まらないとか、定着率が悪いという問題を抱えている可能性が高いです。
今辞められては困るとか人材が確保できるまで待ってほしいといった事を理由に、退職を認めてもらえないケースもあるようです。
正社員は、法律的に退職の意思を表明してから2週間の経過をもって、会社を退職する事ができます。
今辞めたら生活費に困る
総合病院や多角的な経営をしている病院の職員であれば、仕事はハードでもそれなりの待遇なので続けているという方もいます。夫婦でその条件であればお互いの休みを合わせながら生活していく事も可能なようです。
しかし、個人病院や小さい規模の病院であれば待遇面はそこそこという所も多く、結婚して子どもが学生であれば余計辞めるにやめられないという状況にあると思います。未婚でも、預金に余裕があるとか実家くらしでなければすぐに退職するのは難しいでしょう。
勤労年数が少ない
学校を卒業して新卒で就職をしたが、人間関係や仕事の悩み、希望の部署ではなかったという事で退職を考える方は多いと思います。新卒者がいきなり転職をすることは可能ではありますが、募集しているところは実際少ないです。また、あまりにも転職を繰り返していると、「なにか問題を起こしたのでは」という印象をもたれるので、それを補う理由を準備しておく必要があります。
医療奨学金返済が残っている
看護師奨学金制度とは、将来、看護業務に従事する意思のある学生に対して、修学資金を貸与する制度です。月学決まった金額を受け取りながら看護学校に通う事ができます。卒業後は病院で一定期間を従事することで返済が免除になる制度です。
奨学金を受けた病院で働けば、就職活動の必要がなく、国家試験合格に向けたサポートをしてくれる病院もあったり、奨学金意外にも生活費の支援をしてくれます。しかし、辞めたいと思っていても数年は働かなければならないと言われる事があったり、一定期間の就労条件を満たしていない場合、退職の際に奨学金の返済を求められる事もあります。
しかし、この制度には法的な拘束力はなく、奨学金の返済ができないならば辞められないという退職拒否はできません。労働基準法では就労を強制する経済的な足止めは禁止されて言います。
労働基準法第16条では、契約期間を満了しないからという理由で、違約金や損害賠償を予定する契約を結んではいけないという規定があります。(賠償予定の禁止)
それでは次のページで実際にやめたいと思ったら行って欲しいことについて説明していきます。
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